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Backblaze B2 のマウント

Backblaze B2 をドライブとしてマウントする(Windows / Mac / Linux)

Backblaze B2 のバケットをドライブとしてマウントする 4 つの方法。S3 エンドポイントの正確な書式、キーの権限範囲、失敗時に出るエラーまで 2026 年 9 月に確認。

B2 のバケットをドライブレターやマウント済みボリュームにする手順を、ドライバを入れる方法と入れない方法に分けて整理します。

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Backblaze が提供しているのは API で、エクスプローラーの窓ではない

2026 年 9 月 24 日、Backblaze 公式ドキュメントで確認。 B2 はアーカイブ、ビルド成果物、メディアの置き場として選ばれます。料金が読みやすいからです——「First 10GB storage is always free」、ストレージは 1 TB あたり月 $6.95 から、そして「Free 3x monthly egress」の無料転送枠、超過分が 1 GB あたり $0.01。

一方で Backblaze がデスクトップ向けに公開しているのは統合ドキュメントです。s3cmd、AWS SDK、rclone、サードパーティのクライアントを S3 互換 API に向ける手順が並んでいます。バケットをエクスプローラーや Finder に出す公式のファイルマネージャーはありません。だから自分で用意することになり、その方法は文書化されているものが 4 つあります。ドライブレターではなく転送キュー付きのウィンドウが欲しい場合は Backblaze B2 クライアント の記事が担当なので、ここでは繰り返しません。

どの方法でも必要な 3 つ:エンドポイント、キー、バケット

エンドポイント。 B2 の S3 互換 API は https://s3.<region>.backblazeb2.com にあり、リージョンは us-west-004 のような形をしています。正確な値はバケット自身の Endpoint URL として Backblaze が表示します。リージョンの読み取り方は公式の s3cmd 手順に書かれています——「if your endpoint URL is s3.us-west-004.backblazeb2.com, enter us-west-004」。番号は推測せず、バケットから写してください。

text

https://s3.us-west-004.backblazeb2.com
        ^^^^^^^^^^^ リージョン。バケットの Endpoint URL から写す

キー。 App Keys でアプリケーションキーを作ります。B2 の 2 つの値は S3 の名前にそのまま対応します——keyIDaws_access_key_idapplicationKeyaws_secret_access_key。マスターアプリケーションキーは「is shown only when you generate it, and it is not shown again」であり、そもそもここで使うべきキーではありません。標準キーは 1 つのバケットに制限でき、さらに namePrefix(「limits access to file names that begin with a specific prefix」)で絞れます。アクセス種別は Read and Write、Read Only、Write Only の 3 つです。読み取り専用のマウントなら、1 バケットに限定した読み取り専用キーを発行してください。

バケット。 B2 のバケットは allPrivate(「require an authorization token for every download」)か allPublic(「allow any user to download the files in the bucket」)です。マウントには private が正解です。以下の方法はすべて認証を行うからです。S3 API 用に作るなら、より厳しい S3 の命名規則(3〜63 文字、小文字のみ)に合わせておきます。

4 つの方法を並べる

対応 OS・価格・必要なドライバは 2026 年 9 月に各社の公式サイトで確認(checked September 2026)。
方法対応 OS必要なドライバB2 対応価格
AnyStoragemacOS 11+、Windows 10+、Linuxなし(ループバック WebDAV)専用の B2 接続タイプ無料版は読み取り専用マウント、読み書きは Pro
rclone mountWindows、macOS、Linux、FreeBSDWindows は WinFsp、macOS は macFUSE か FUSE-Tネイティブ b2 バックエンド、または s3無料、MIT
Mountain DuckmacOS 13+、Windows 10+なし(File Provider / Cloud Files)プロトコル一覧に B2 あり席単位の有償、価格非公開
CloudMountermacOS 12.4+、Windows 7 SP1+あり(独自)Backblaze は macOS 版のみmacOS は $74 買い切り / 年 $29、Windows は $29.99 買い切り

購入前に 1 行だけ注意があります。CloudMounter の macOS 版はサービス一覧に Backblaze を含みますが、Windows 版は pCloud、Backblaze、OpenStack を落としています。Windows で Backblaze が目的なら CloudMounter は答えになりません。無料の定番として挙がる Cyberduck は、macOS と Windows で Backblaze B2 に対応しますが、マウントは一切しません——それは意図的に Mountain Duck の役割です。つまり「無料でマウントまで」という条件を満たすのは、ここでは rclone と AnyStorage の 2 つだけで、前者はカーネルモードのドライバを入れる代わりに全機能が使え、後者はドライバ不要な代わりに無料版では読み取り専用になります。この 2 択がこのページの中心です。

方法 1:AnyStorage(ドライバなし)

AnyStorage 0.2.25 は 2026 年 9 月 23 日公開、macOS 11 以降・Windows 10 以降・Linux 対応で、macOS では brew install --cask kilerd/tap/anystorage が使えます。Backblaze B2 は 20 種類以上ある接続タイプのひとつで、S3 エンドポイントを手で組み立てる必要はありません。エンドポイントと keyID、applicationKey を貼れば、バケットがタブ・検索・転送キュー付きのフォルダツリーとして開きます。

マウントは次の段階で、カーネルには何も入りません。サイドバーの Services を開き、WebDAV タブに切り替えて Start を押します。サーバーは http://127.0.0.1:3211 で待ち受け、HTTP Basic 認証は常に有効(ユーザー名は anystorage、パスワードは初回起動時に生成される 24 文字)。あとは OS 標準の機能で割り当てます。Windows はエクスプローラーの「PC」から「ネットワーク ドライブの割り当て」、macOS は Finder で Cmd+K、Linux は dav://127.0.0.1:3211。アプリで開いている接続はすべて WebDAV ルート直下のフォルダとして現れるので、B2 のバケットが S3 のバケットと同じドライブレターの下に並びます。オブジェクトストレージ全体の話は S3 GUI クライアント に。

代償。 無料版は接続 2 つでマウントは読み取り専用なので、書き込めるドライブレターは Pro の機能です。ローカルサーバーに TLS はなく、だからこそループバックにバインドしています。ファイルロックもオフラインキャッシュもありません。さらに Windows 側にも固有の癖があります——WebClient サービスは 2026 年時点で非推奨、BasicAuthLevel が平文 HTTP 上の Basic 認証を拒否する、転送上限が 50,000,000 バイト。詳細は クラウドストレージをローカルドライブとしてマウントする に整理してあります。

方法 2:rclone mount(無料で万能)

rclone にはネイティブの b2 バックエンドと汎用の s3 があります。ネイティブ側は account(ドキュメントの説明は「Account ID or Application Key ID」)と key を取ります。どちらを入れるかは公式がはっきり書いています——「you must put the *applicationKeyId* as the account — you can't use the master Account ID. If you try then B2 will return 401 errors.」

Windows では「to run rclone mount on Windows, you will need to download and install WinFsp」。WinFsp は「Windows 7 to Windows 11 and the x86, x64 and ARM64 architectures」を対象とするカーネルモードドライバです。macOS では macFUSE か FUSE-T、あるいは別コマンドの rclone nfsmount が必要です。

powershell

rclone config create b2remote b2 account KEY_ID key APPLICATION_KEY
rclone mount b2remote:my-bucket X: --vfs-cache-mode writes --network-mode

キャッシュモードは意識して選んでください。既定の off ではファイルを読み書き同時に開けないため、rclone 自身が「many applications won't work with their files on an rclone mount without --vfs-cache-mode writes or --vfs-cache-mode full」と警告しています。--network-mode は結果を固定ディスクではなくネットワークドライブとして見せます。B2 固有の挙動もひとつ——「the default setting of B2 is to keep old versions of files」なので、マウント越しの上書きはすべて新しいバージョンを作ります。--b2-hard-delete で削除を本当の削除に変えられます。マウントが起動しない場合は rclone mount の FUSE エラー を、GUI の選択肢は rclone mount の代替 を参照してください。

方法 3:Mountain Duck(唯一オフラインキャッシュを持つ)

Mountain Duck はプロトコル一覧に Backblaze B2 を挙げており、バージョン 5 以降はファイルシステムドライバを入れません——「the new Integrated connect mode syncing with File Provider (macOS) and Cloud Files (Windows) APIs. No device driver installation or network mount required.」5.3.2.29785 の日付は 2026 年 8 月 25 日、要件は macOS 13 以降または Windows 10 以降です。File Provider と Cloud Files はどちらもオフラインキャッシュを持つ同期エンジンなので、ここで挙げた中で B2 のファイルをオフラインでも読める唯一の方法です。難点は価格で、席単位・メジャー版紐づきかつ、ユーザー数と通貨を選ぶまでストアが金額を出しません。Linux ビルドもありません。詳しくは Mountain Duck の代替

B2 の S3 API でできないこと

S3 向けのツールはほぼそのまま動きます。それがこの API の趣旨です。ただし差分は文書化されており、クライアントが時々つまずくのはこの部分です。

Backblaze 公式の S3-Compatible API ドキュメントより(2026 年 9 月確認)。
S3 の機能B2 での状態
オブジェクト単位の ACL非対応。バケット単位の ACL 操作のみ動作
IAM ロール非対応
オブジェクトタグ非対応。Get Object Tagging は空のタグを返し、x-amz-tagging は拒否される
Website configuration非対応
署名付き URL へのブラウザ POST アップロード非対応
SSE-KMS非対応。SSE-B2 と SSE-C のみ
署名バージョン 2非対応。v4 署名のみ

マウントは転送量をこう消費する

デスクトップクライアントの記事ではあまり書かれませんが、マウントを常時有効にしておく価値があるかはここで決まります。マウントは必要になった時点で読みます。ファイルマネージャーがディレクトリを一覧するたび、サムネイルを作るたび、プレビューするたびに、B2 への実際のリクエストになります。Backblaze の課金は「First 10GB storage is always free」の後は 1 TB あたり月 $6.95、送出には「Free 3x monthly egress」の無料枠——平均保存量の 3 倍までは無料で、超過分は 1 GB あたり $0.01 です。

使い方によってコストは大きく変わります。ひとつ目は「ときどき 1 ファイル取る」——マウントがいちばん向いている場面で、ほとんど費用はかかりません。ふたつ目は「バックアップツールや検索インデクサに毎晩マウント全体を走査させる」——本来数 MB で済む読み取りがバケット全体の読み取りに化け、ある月に無料枠を静かに使い切ります。3 つ目は「プレイヤーで大きな動画をシークする」——範囲リクエストで読むのでファイル全体をダウンロードする必要はありませんが、回数が増えれば同じく転送量です。

実用的な習慣はこうです。マウントは対話的な操作に限り、大量のコピーはアプリ内の転送キューか rclone の copy / sync に任せ、そのキーには読み取り専用の権限だけを与える。こうすれば何かのプログラムが暴れても、最悪の結果は転送量の請求だけで、データが書き換えられることはありません。

失敗するとき、その意味

  1. エンドポイントのリージョン違い。 us-west-004 のバケットに対する https://s3.us-west-001.backblazeb2.com は、クライアントから見れば存在しないバケットです。しかも S3 クライアントはこれを経路の問題ではなく認証や署名の問題として報告するのが普通です。手で打たずにバケットから写してください。
  2. S3 クライアントが返す `InvalidAccessKeyId`。 Backblaze の S3 互換 API リファレンスは認証系のエラーコードを文書化していないので、この文字列は「クライアント側がアクセスキーを認識できなかった」という報告として扱ってください。確認するのは、アカウント ID ではなく keyID を貼ったかどうかです。rclone のネイティブバックエンドも同じ罠を明記しています——applicationKeyId を account に入れる、さもなければ「B2 will return 401 errors」。
  3. キーの範囲が狭すぎる。 バケット限定でリスト権限のないキーは、最初のディレクトリ一覧で失敗します。マウントが最初に行う操作がそれです。公式の s3cmd 手順が症状を名指ししています——「If you encounter a 403 error during verification, ensure your application key has the 'List All Bucket Names' permission enabled.」
  4. 忘れていた `namePrefix`。 builds/ に限定したキーは問題なくマウントでき、そのうえで他の場所を空フォルダとして見せます。正しく効いている制限が、壊れたマウントに見えるわけです。

よくある質問

Windows でドライバを入れずに Backblaze B2 をマウントできますか?

2 通りあります。AnyStorage は http://127.0.0.1:3211 で WebDAV サーバーを動かし、エクスプローラー標準の「ネットワーク ドライブの割り当て」でマウントさせるので、カーネルには何も入りません。Mountain Duck 5 は Cloud Files API を使い、「no device driver installation or network mount required」と明記しています。rclone は例外で、公式ドキュメントが Windows での rclone mount に WinFsp を要求します。

Backblaze B2 の S3 エンドポイントは何ですか?

https://s3.<region>.backblazeb2.com という形で、リージョンは us-west-004us-east-005 のようになります。正確な文字列は各バケットの Endpoint URL として Backblaze が表示し、リージョンはそのホスト名の 2 番目の要素です——「if your endpoint URL is s3.us-west-004.backblazeb2.com, enter us-west-004」。認証情報はアクセスキー ID が keyID、シークレットが applicationKey です。

B2 のマウントは無料ですか?

マウント自体は無料にできます。rclone は MIT ライセンスで、AnyStorage の無料版は接続 2 つで読み取り専用マウントができます。ストレージは別に課金されます——「First 10GB storage is always free」、その後は 1 TB あたり月 $6.95、「Free 3x monthly egress」の無料枠を超えると 1 GB あたり $0.01。マウントは必要になった時点で読むので、毎晩の全スキャンのような使い方は転送量を消費します。

B2 のマウントが空フォルダに見えるのはなぜですか?

多くの場合はマウントではなくキーが原因です。namePrefix 付きのバケット限定キーは、その接頭辞で始まる名前しか見せないので、それ以外はすべて空のディレクトリに見えます。リスト権限のないキーはもっと早い段階で失敗し、Backblaze はその症状を「a 403 error during verification」として文書化していて、「List All Bucket Names」権限を有効にすれば直ります。マウント設定を触る前に App Keys でキーの範囲を確認してください。

Backblaze には rclone の b2 バックエンドと s3 バックエンドのどちらを使うべきですか?

rclone は両方を文書化しています。ネイティブの b2 は B2 のバージョニングの仕組みを理解しており、「the default setting of B2 is to keep old versions of files」である以上これは重要です。加えて --b2-hard-delete も使えます。汎用の s3 は、複数の S3 互換プロバイダに同じ設定の形を使い回したいときに向きます——S3 をネットワークドライブとしてマウント と同じやり方です。どちらにしても Windows でのマウントには WinFsp が必要です。